放デイで実践!ボードゲーム療育のススメ
放課後等デイサービス(放デイ)では、遊びの中に“学び”や“支援”を自然に取り入れることが大切です。
その中で最近注目しているのが、「ボードゲーム療育」です。
ボードゲームと聞くと「ただの遊び?」と思われるかもしれませんが、実は支援要素の宝庫。
今回は、実際に現場で取り入れている例とその効果をご紹介します。
なぜボードゲームが“療育”になるのか?
ボードゲームには、以下のような発達支援に有効な要素が含まれています:
- 順番を待つ(衝動性のコントロール)
- ルールを理解する(言語理解・記憶)
- 勝ち負けを経験する(感情のコントロール)
- 相手の意図を考える(社会性・思考力)
- 数や色の理解、空間認知など(基礎的な学力)
特別な教材を用意しなくても、遊びながらこれだけの学びが詰まっているのは、ボードゲームならではの魅力です。
実際に取り入れてよかったゲーム3選
ここでは、放デイでよく使っているおすすめのゲームを紹介します。
🐧『アイスクール』
ルールが簡単で、氷上をペンギンを弾いて進めるアクション型。感情表現が自然と出て、子どもたち同士の会話が生まれます。
🎨『ウボンゴ』
図形を組み合わせて枠に当てはめるパズル系。空間認知力や集中力、ルール理解力が自然と育ちます。
💬『キャット&チョコレート』
突飛な状況に対して手持ちのカードで「どう乗り越えるか?」を発表する発想型ゲーム。想像力・発語練習に最適。
注意点:勝敗だけで終わらせない工夫を
勝ち負けが明確に出るボードゲームでは、特に感情のコントロールが課題になることがあります。
ゲームの後に「どう感じた?」「楽しかったところは?」などの振り返りを設けることで、言語化や心の整理をサポートしましょう。
また、支援者が“ゲームマスター”として場の空気を柔らかく保つ役割も重要です。
遊びの中に支援を。遊びの中に育ちを。
ボードゲームは、その両方を自然に実現できるツールです。
ぜひ、放デイやご家庭でも取り入れてみてくださいね。