子どもたちの支援を考えるとき、「どれだけ多くの支援技法を知っているか」が話題になることがあります。
もちろん、引き出しは多いに越したことはありません。でも、それだけでは本当に意味のある支援にはなりません。
大切なのは、「どんな子に、どんな場面で、どう使うか」という**“選び方”と“使い方”の視点**です。
たとえば、同じスケジュール支援でも、不安の強い子に使うときと、時間管理を覚えたい子に使うときとでは、目的もアプローチも変わります。
私はときどき、自分の支援を振り返ってこう問いかけます。
「この支援は、誰のための、どんな支援だった?」
この問いをもつことで、知識を“披露”するのではなく、“役立てる”ことを意識できるようになります。
支援の引き出しは、数をそろえるだけでなく、必要なときに必要なものを取り出せる状態に整えておくことが大切だと感じています。